スクラップ  Vol.14

1981年10月  和歌山県雑賀崎

 十月にはいってすぐ、山陽方面で&゛カレイ好調″のニュースが流れ、これまでキスを追っていた私は、もうそんな季節になったのか、と思ったものだ。カレイもなつかしい気がするが、キスもまた捨てがたい。落ちギスは大型がそろうからだ。カレイにするかキスにするか、迷ったあげく、今年最後のキスねらと決めて十七日、和歌山・雑賀崎へ出かけた。 
午前五時に家を出て環状線南海電車と乗り継いで釣り場へ着いたのは午前七時ごろだった。この日も先客に、当クラブ員の岡田さんがいた。様子を聞いてみると
「サッパリ」と言う返事。午前九時ころが満潮だから、これからだんだん良くなるはずだ。
流線11号のハリにマムシをつけて三本のサオを出し終えた。いつもなら三本目のサオを出す暇がないくらいアタるのだが、なぜかこの日はピグリともしない。一時間ほどたったころ、四十メートル付近に投げてあるサオに待望のアタリだ。
サオ先を一メートル近くも引っばりこんだ。リールを巻いてみると、なんとなく軽い。アタリほど大きな魚ではないらしい。水面に姿を現したのはキスだ。なんなく取り込んでメジャーを当ててみると26センチ弱。キスにしては大型だ。その後24センチのキスを追加したが、あとが続かない。
 潮が下げに変わってすぐ、岡田さんのサオが舞い込んだ。リ−ルを巻く事にも力がはいり重そうだ。チヌかな、と思ったが上がってきたのは30センチクラスのイシモチだった。群れでいるはずのイシモチも、この日は後にも先にもこれ一尾だけ。キスの方も思い出したころに釣れるくらいで全く不調。
 午後二時ごろエサもなくなったのでサオをしまったが、釣果はキス20〜25.8センチ四尾と15センチのチャリコ一尾、ガシラー尾のなんともはずかしいような貧果。岡田さんもイシモチ以外は私と同様の釣果だった。
 (西大阪サーフ 吉本 克己)

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スクラップ Vol.13

1981年10月  和歌山県南紀串本

十月二十五日、全日本サーフ大阪協会の秋季大会が、南紀、紀東、中紀、四国、鳥羽、若狭の六つの会場で同時に行われた。私たち西大阪サーフは、南紀を会場に選んで参加。参加者全員が大型バスで大阪を出発、串本へ向かった。
 この日はクラブの例会もあわせて行われており、串本方面でクラブ例会が開かれるのは三年ぶりだ。大型キスや大型マダイの期待は大きいが、その反面、はたして釣れるかな、という不安もチョッピリ。
 串本の浅海へ善いたのは午前二時半ころ。ここでほとんどの会員がバスを降りた。私もサオを出すつもりでいたが、混雑しそうなので赤灯波止へまわってみた。
 幸い先端にはだれもいなかったので、サーフ水誓会の的場さん、山室さん、水谷さんと四人でサオを出す。道糸4号、ハリス5号、ハリ流線15号の仕かけに、マムシのエサをたっぷりとつけて投げこんだのは午前三時ろだった。
 二本目のサオをつないでいるとき、隣でサオを出していた山室さんのサオが、突然ガラガラと音を立てて動いた。周りに漁船がいる様子もない。魚だ。それも大型だ。慌ててサオをつかんだ山室さんは「きてる、きてる」といったのもつかの間。「アカン、軽うなったワ」といってリールを巻いてみるとハリスがプッツリ。4号を使っていたらいが、惜しいこと
をしたものだ。
 間もなく水谷さんのサオが1メートルほど動いた。これはガッチリとハリにかかっているらしく、サオが大きく曲がっている。だが水面に姿を見せたのはエイだった。
続いて水谷さんのサオに25センチ級のキスがきた。的場さんもチャリコなどを釣っていて、私一人カヤの外だ。
 さあこれから、という夜明け前になって漁船の往来が激しくなり、航路側は投げられない。そのうえ波止の周りに入れられている刺し網を上げに漁船がやって来て、絶好のチャンスに釣りが出来ない不運。
 アタリすらない私はすっかりあきらめ、この日はボウズを覚悟していた。だが釣りとはわからないもので、午前八時ごろ、私のサオに目の覚めるようなアタリだ。リールを巻く手に、まだ見えぬ獲物がグイグイ引っ張るのが伝わってくる。姿を見せたのはマダイだ。慎重に取り込んでメジャーをあてると28センチ。
 例会の審査対象は、全日本サーフ対象魚二尾の合計長寸なので、なんとかもうー尾ほしいところだが、いったんボウズを覚悟した者が、それは欲というものだろうか。結局それきりで、何も釣れないままタイムアップ。
 ヨットハーバーで審査が行われたが、立石さんがマダイの37.8センチ釣っていたのをはじめ、平田さんもマダイの34.6と30.3を釣っていた。ほかに大した釣果ではなかったが、20〜28センチのマダイは全部で八尾上がっていた。
この日はエサのマムシが手にはいらない会員もいたようだが、平田さんが釣っだマダイはコガネムシだったそうだし、私が釣ったのは青イソメだ。高価なマムシオンリーでなく、ほかのエサも見直す必要がありそうだ。
 【例会成積】平田克彦64.9センチ(マダイ34.6、同30.3)=浅海 立石清58.1(マダイ37.8、同20.2)=同 早藤忠生51.2(マダイ26.5、同24.7)=同 稲田健太郎43.4(マダイ
26.5、カワハギ16.9)=同 大西正和42.4(キス22.4、ガッチョ20.0)=串本漁港
 (西大阪サーフ・吉本 克己)

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スクラップ Vol.11

1981年9月   和歌山県雑賀崎


 ここ二〜三年の私の釣りは、15センチくらいまでの〝テンプラサイズ″のキスばかりで、百尾近くも釣ると家へ持って帰っても料理に困る始末だ。と言っても27センチをオーバーするような大型キスはおいそれとは釣れてくれないし、せめて20センチオーバーのキスが二十尾ほど釣れる所はないものか、久し振りにキスの刺し身を食べてみたいナ、と思っているところへ、和歌山の雑賀崎で良型のキスが釣れているというニュースがはいった。
ちょ一ど十三〜十五日三連休だったので、釣り人が少ないと思われる十四日に出かけてみた。釣り場へ行ってみると、私一人だと思っていたのに先客がいる。クラブ員の岡田さんだ。岡田さんも私と同じ思いだったらしい。
 第一投は午前七時半ごろだった。仕かけがコツンと底へ着いて、糸フケを取る間もなくブルブルンときた。23センチのキスだ。
これまでのキス釣りのことを思うと非常に大きく見える。同じようなキスを三尾ほど続けて釣つたが、午前八時を少し回ったころ、リーリングしているとフィにグーツと重
くなった。なお、リーリングを続けていると今度は横へ走りだす。
どうやらエソらしい。キスねらいだったから投げ専用キスバリの11号を使っていたので、うまくエソのあの大きな口にかかってくれていればいいが、と思いながら抜きあげた。思っていたよりも大物で、メジャーを当ててみると43センチを軽くオーバーする大型。 潮は下げにはいっており、条件としては良くなかったが、それでも20〜23センチのキスや12〜15センチのチャリコがボツボツながら釣れた。
 千底近くにはアタリも遠のいたが、満ち潮にはいって潮の流れが変わってまもなく、サオじりがハネ上がるほどの大きなアタリ。かなり重くヽキスやチャリコでない
のは確かだ。水面に姿を見せたのはイシモチだ。これも口が大きく、11号のハリでは心もとないが、なんとか取り込んだ。30センチジャスト。
例年なら今ころはイシモチが良く釣れるのだが、今年はどういうわけか全く不調で、よくここへ通っている。岡田さんもイシモチを見るのは久し振り言っていた。
ここから夕方近くになるほど良くなるわけだが、エサがなくなって午後四時にサオをしまった。結局この日の釣果はエソ43,5センチ、キス20〜23センチ十六尾、チャリコ12〜15センチ十尾、ほかにイソベラ、ハゲなど数尾。
この日は久し振りに、キスの刺し身に舌つづみを打ち晩酌がすすんだのは言うまでもない。
 (西大阪サーフ 吉本 克己)
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広島 八尾さんの300号祝賀会

 28日午後6時に市内の居酒屋にお誘い頂いた。
ふぐたろうさん写真お借りしました。

投げ釣りをなさる方なら夢のような席だと思います。
八尾さん、 帷さん、矢野さん、薄田さん、柿山さん、片岡さん、井口さん、太田さん、永沢さん、和田さん、そして投げ釣りブログランキングTOPでカリスマ釣り師JCAさん。

西日本の名人ばかりです。僕は父親の七光りで参加させて頂きました。


八尾さんと真剣に語り合うJCAさん(正体を明かさないJCAさんモザイクかけておきます。)
こんな名人達を動かせてしまうJCAさんスゴイです。
これからも皆さんを驚かすドリーム釣行記楽しみにしています。

あらためて

八尾さん300号おめでとうございます。


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スクラップ Vol.12

1981年9月  鳥取県砂丘海岸一帯

全日本サーフ連盟主催の第十三回クラブ対抗キス釣り選手権大会が九月二十七日、鳥取砂丘海岸一帯で行われた。
 この大会は、全日本サーフ連盟に所属する各クラブから選手三人で一チームを編成し、釣ったキスの総重量を競うもの。各クラブえり抜きの精鋭ばかりだ。私ば貝塚サーフの貝学さん、OKACの津村さんとチームを組んで大阪協会チームとして参加。大阪協会の各チームと大型バスニ台に分乗して鳥取へ向かった。
砂丘会館で受け付けを済ませ、それぞれ釣り場へ向かう。私はOKACの鎌田さん、福井さん、白石さんらと砂丘会館からすぐに砂丘を横切って釣り場へ出た。前日、日本海に発生した低気圧の影響が心配されたが、案の定、かなり強い風が正面から吹き、百二十
メートルくらい沖から白波が立っている。東西十六キロに及ぶ砂丘海岸はいずこも白波が立って真っ白だ。常識的に考えてキス釣りが出来る状態ではない。しかし、そこは大会だ。みんな同じ条件で腕を競うわけだから仕方がない。
 午前五時半釣り開始。一斉に仕かけを投げこんだが意外に潮の流れが速く、道糸2号、オモリ30号の仕かけがアッという間に右へ流されてしまう。ウネリによる仕か
けのからみを考えハリ数を五本にして、入念に探ってみたがアタリすらない。八時ころ鎌田さんがやっと一尾釣った。さあこれからだ、と色めき立ったが結局それまで。
 タイムアップの午前十時半までに、私の周辺にいた人々でキスの顔を見た人は鎌田さんの一尾と関西投友釣りクの安藤さんの二尾だけ。百メートルほど離れたところに、徳島セントラルサーフの名手・塩田さんがいたが、この人も一尾に終わった。
 十一時から審査が行われたが、さすがに各選手の足どりは重く、優勝したチームの総重量が百五十グラム、尾数でミニキス十尾くらいだろうか。釣果ゼロというチームも
かなりあったようだ。私たちのチームは、私と津村さんはボウズだが、さすがに見学さんは一尾釣っていて十二グラム。賞にはもれたが貴重なキス。
大阪から参加した大型バス二台分のメンバーの中で、最も多い人が三尾、キスを釣った人十三人で合計十七尾というさんざんなキス釣りだった。
 この大会は、キスの数釣りが出来る所が会場に選ばれるので、釣り場としては実績のある所でも、当日は天気が悪かったり、大勢のキャスターの襲来に恐れをなしてキスが逃げてしまうのか、毎年数の釣れない大会になっているようだ。
 (西大阪サーフ・吉本克己)

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スクラップ Vol.10

1981年9月 福井県敦賀

 「キスの数釣りが出来る近い所」という注文で十日、福井の敦賀方面へ出かけた
北陸への高速道路が出来てから敦賀周辺の釣り場も非常に便利になって、大阪から車で約二時間半ほどだ。
 まず久々子の海水浴場へ行ってみた。百メートルくらい沖にテトラの一文字がたくさんつくられ、以前とはだいぶ変わっている。百六十メートルくらい投げる約友の水谷さんにはちょっと面白くない釣け場だし、私も前方に障害物がある所は抵抗を感じるので、敦賀半島のつけ根にある佐田浜へ行ってみた。
 ここはきれいに並べられた三角テトラの上から投げるのだが、横に砂浜も少しあるのでサオを出すことに決めた。
 第一投は午前四時半ごろだった。二本のサオを出し終わり、息つく間もなくグイーツときた。かなり重く、何か大きな魚がかかっているのはわかるが、キスねらいのため道糸もハリスも細いので無理は出来ない。やっとの思いで足元へ引き寄せ、ヘッドランプで照らしてみると大きなフライパンくらいはあるエイだつた。重いはずだ。
 気を取り直して穂先ランプに注目したが、結局、何の音さたもなく夜が明けてしまった。
 海を見ると前夜に相当量の雨が降ったらしく百メートルくらい沖まで赤茶色に濁っておりキス釣りをするような状態ではない。だがしばらくここで引き釣りをしてみた。
結果、私はピンギスを二尾釣つただけで、水谷さんは一尾、井口さん三尾といった具合。
 早々にここをあきらめ、敦賀半島の東側にある手ノ浦へ転進。非常に水もきれいで、第一投目から小型ながらキス、ベラ、カワハギが四尾もついてきた。
ポイントは三十〜四十メートルくらいで、キス、、ぺラ、カワハギ、チャリコ、ガッチョが入れ食いで、素バリは一回もないほどの好調さだった。
水谷さんは十二本バリに十一尾
も食わせニコニコ顔だ。引き方がやや遅いとガッチョが多く、少し早めに引くとガッチョが少なくなり、水際ではカワハギとベラが横へ走り面白さを増してくれる。
ベラやチャリコは、スカツとした
あのキスのアタリに負けないくらい活発で、時々小さなイイダコが愛きょうを添えてくれ、みるみるうちにクーラーの底が見えなくなった。
 正午にサオをしまって、数をかぞえると私が一番多く、ガッチョを除いて九十九尾もいた。他の人もそこそこ釣っていたが、釣果の差は仕掛けのせいだったようだ。
四時間足らずの釣りで、数としてはまずまずだが、型の小さいのが不満。どの魚種も15センチくらいのミニサイズばかりで、一尾まじった20センチほどの青ベラが、ひときわ大きく見えた。
 これから落ちにはいると、キスやベラは荒食いするだろうし、チャリコももう少し大きくなって楽しい数釣りが期待出来るだろう。
 (西大阪サーフ・吉本 克己)

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スクラップ Vol.9

1981年9月  鳥取県 弓ヶ浜



六日、鳥取・白兎海岸から赤崎にかけての投げ釣りバスツアーがあったので参加した。出発前から、台風十八号の影響が心配されたが、その通り現地へ着いてみると、やはりウネリが高く、投げ釣りは無理ということ。
会場は急きょ、弓ヶ浜に変更された。
午前四時半ころ、釣友の水谷さん、そしてクラブ会員の大野さん、立石さんら数人と和田でパスを降りた。いざ浜へ出てみると、風はないが百メートルくらい沖から波が立っている。これではキス釣りをする状態ではない。しかし、いまさらどうすることも出来ないので、めいめい釣り座を決めてサオを出した。
 道糸2号、オモリ30号で百四十メートルほど投げて波打ち際まで探ってみた。
波が高いので、仕かけがからまらないように四本バリにした。それがうまくいって、仕かけはからまずに上がってくる。
 数投日に八十メートル付近でかすかなアタリを感じたので、波打ち際まで探らず一気にリールを巻いてみた。すると四本バリの仕かけに10センチくらいのミニサイズだが、キスが三尾ついて上がってきた。どうやらこのあたりがこの日のポイントらしい。
それからは百二十〜六十メートルを重点的に探って、高い波のなかを10〜15センチのピンギスながら二尾、三尾と着実に釣り上げた。
 しかし、午前八時ころから急に風向きが変わり、真正面からかなり強い風が吹くようになった。飛距離も大幅にダウンして釣りづらいことこのうえない。
 キスにかわってフグが多くなってきたが、相変わらず引き釣りをくり返していると、急にリールが重くなった。
「ゴミでもかかっているのだろう」と思って波打ち際まで引いてくると、先バリに黒い魚体が見えた。てっきりカレイだろうと思い、ハリスが細いので波に乗せて上げてやろうと思っていると、その魚がハリからポロッと外れた。と見るとその先バリにキスがついているではないか。ヒラメだったのだ。
水際ではねているヒラメを見て取りにいこうかと思ったが、次の波がきてハイ、サヨ
ウナラ。40センチくらいはあった。
おしいことをした。
 向かい風になってからはキスを二尾追加しただけで、午前十時、タイムアップ。
 弓ヶ浜の北端にある通称�ドラムカン″で審査が行われたが、数の部ではドラムカンで釣っていた人たちが上位に入賞。弓ヶ浜では全般にふるわず、私の十九尾が最高で四位になった。水谷さん十六尾、大野さん十尾でボウズの人もいたようだ。
 地元の人の話では、波がなければキスがよく釣れるそうだ。大型は出なくても、全く根ガカリのない浜だけに、これから落ちギスの数釣りには面白い釣り場だ。
 (西大阪サーフ・吉本 克己)


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