スクラップ  Vol.21 あの井口さんが初めての答志

1982年3月  三重県・答志島 


十四日、鳥羽の答志ヘアブラメを狙って出かけた。クラブの例会も含めて今シーズン四回目の鳥羽行きだ。この日は会員の井口さんが「答志は初めて」ということで同行した。大阪を出た時は良い天気だったのに、鳥羽へ着いたころから雲行きがあやしくなってきて、定期船で答志へ着いたころは、風、そのうえ雨もパラつきだした。なんとなくイヤーな予感がして、ごの日はアブラメに振られるのでは、という思いが頭をかす
めた。 釣り場の青灯波止へ上がったが、風が強く波も高くて、好ボイントでは竿が出せない。仕方なく風真になる所で竿を出した。夕方の六時ごろまでに20センチクラスのカレイ五庵と、25センチのアブラメを一尾釣ったが、だんだん波が高くなって波止を越えるようになってきた。夕方の絶好のジアイだが、波が波止を越えるようでは
あぶない。釣りを断念し、うしろ髪をひかれる思いで、宿へ帰った。
翌十五日は年前四時に起床。相変わらず風が強く、雨も降っている。しばらく思案したが、予定通り裏の新波止へ行くことにした。メバル狙いの先客が三人いる。どうやらオールナイトで釣っていたらしい。その人たちが帰り支度を始めたので、かわってそこで竿を出すことにした。三本ずつ竿を出して間もなく、私の竿に20センチクラスのチヌがきた。外海が荒れているから波止の内側へはいってきたのだろう。すっかり明るくなってから、手のひらクラスのカレイがパラパラ釣れだした。沖にあるシモリの近
くへ投げているのに、どういう訳かアブフメがこない。「今日はあかんナ」と話していると、井口さんの竿がフイに1メートルくらい引っ張られた1。アブラメだ。
 井口さんは「来てる、来てる」と言いながらリールを巻いているが重そうだ。水面に姿を見せたのは40センチ近くある大型だ。慎重に取
り込んだ井口さんは「やった」とばかりガッツポーズ。このアブラメ、あとで魚拓をとったら40.8センチもあったそうだ。この日、大型アブラメは結局この一尾だけで、私は15〜23センチのカレイ十三尾と25センチのアプラメ一尾、チヌ一尾の釣果。井口さんは20センチクラスのカレイを十尾ほど釣っていた。イヤな予感が当たって?このはうまくアブラメに振られたが、天気の良い日にあだうちを、と思っている。
 (西大阪サーフ・吉本 克己)



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スクラップ  Vol.20

 1982年2月   三重県・答志島



好天に恵まれた十一日、鳥羽の答志ヘアプラメをねらって出かけた。車中、本紙釣り欄で北村さんが二千七百尾余りもワカサギを釣った、という記事を読んで、すごいなというおどろきとともに最近の自分の釣果を思いうかペていた。せめて百分の一の二十七尾ぐらいは釣れてほしい、と思っているうちに鳥羽へ着いた。
 佐田浜の定期船乗り場へ行くと、クラブメートの千代丸さんとバッタリ。答志へ行ってきたらしい。、クーラーを見せてもらうと、30センチオーバーのアブラメ、カレイを四尾のほか、中小型のカレイがぎっしりつまっている。この分だと〝せめて二十七尾ぐらい″の夢も実現しそうだ。
 釣り場の波止へ着いた時はもう午後三時をまわっていた。先客が四人おり、じゃまにならないところに釣り座を決め、第一投は八十メートルラインヘ。潮の流れが速く25号のオモリがみるみるうちに流されてしまう。仕かけが落ち着いたところでカレイやアブラメが食うのだが、シモリが点在しているため根がかりも多い。速い潮の流れに備えて3号の道糸を使っているため、仕かけを失うこともたびたびあったが、午後五時までに中小型のカレノを七尾釣って、この日は宿へ引き揚げた。
 翌十二日は午前四時に宿を抜け出した。釣り場にはまだだれもいない。 暗いうちはアナゴが二尾だけだったが、まわりがうっすらと明るくなりかけたころ、サオ先につけた発光ダイオードが大きくゆれた。アブラメのアタリだ。すかさずあわせるとガッチリとハリにかかったようだかガンガンと頭を振りて抵抗するのがサオを通じて伝わってくる。その感触を楽しみながら取り込んだアブラメは32センチ。すっかり明るくなってからは、が然忙しくなった。中小型ながらカレイがひっきりなしにアタリを送ってくる。ダブルで釣れることも何回かあって、三本のサオがフル回転だ。ただポイントが七、八十メートルとやや遠いため確率が悪い。 潮止まりの午前八時半ころまでそんな状態が続いたが、不思議なもので、潮が下げに変わってからはぴたりと釣れなくなってしまった。結局、正午にサオをしまったが、アブラメ釣りがカレイ釣りに変わった格好で、アブラメは32センチ、31センチ、28センチ級が二尾。カレイは15〜28センチ級が三十二尾の釣果だった。答志へ釣行の際は、定宿にしている喜久屋.(電0599・37局2047)に泊まる。離島の旅館で、最近は観光ズレしてきたという声をよく耳にするが、この喜久屋は良心的な料金で新鮮な魚介類を食べさせてくれる。
      ヽ
 (西大阪サーフ・吉本 克己)

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スクラップ  Vol.19

1982年1月  徳島県・津田周辺


一月三十一日、徳島の津田周辺でクラブの初釣り大会が行われた。個人的には、時々ここでサオを出しているメンバーもいるようだが、クラブでの釣行は久し振りのことだ。参加者三十二人が白灯、赤灯の各波止、新波止、トウフなど、思い思いの釣り場へ散らばった。私は混雑をさけて佐藤さん、森岡さんらと赤灯波止でサオを出すことにした。カサ上げされた波止と、ほぼ同じ高さに積み上げられたテトラの上からアブラメを狙おうという作戦だ。何ごとも思い通りにことが運べば世話はないが、そうはいかぬのが世の常。この日の釣りも全くその通りだった。手を変え品を変え、ここと思うところを探り歩くがアタリすらない。満潮近くになって、佐藤さんが29センチのアブラメを上げた。このころがジアイだったのだろう。私のサオにもアタリが出だした。しかし食いはしぶく、アタリがあってもなかなかハリにのってこない。ニ〜三日続いた冷え込みで水温が下がっているのが原因だろう。作戦がはずれ、悪戦苦闘連続だったが、タイムアップの午前十一時半には20〜28センチのアブラメ七尾とガシラ、タナゴがクーラーにおきまった。赤灯波止へ上がったメンバーはほとんど同じような成績で、30センチオーバーのボン級は中西さんが釣った一尾だけだった。
こんな調子では、この日の成績はかんばしくないだろう、と思っていたが、検寸が始まるどカレイ、アブラメの30センチオーバーが続々と登場。大西さんは30センチオーバーのアブラメを五尾も釣っている。どうやら私たちだけがカヤの外だったようだが、全員が何らかの魚を釣っており、ポウズなしの初釣り大会となった。
【成績】①早藤忠生=67.0(アブラメ36,5、同30.5)②大西正和=65,2(アブラメ35.0、同30.2)③小林栄一=61.3(アブラメ31.5、同29.8)④中西昭 =59.2(アブラメ30.2、同28.6)⑤立石清 =59.2(アブラメ30.2、同29.0)⑥森茂  =58.7(カレイ33.0、アブラメ25.7)⑦千本雅樹=58.6(アブラメ34.5、同24.1)
=同寸は抽選=全日水サーフ対象魚二尾の合計長寸。
 (西大阪サーフ・吉本克己)
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スクラップ  Vol.18

1981年1月??  三重県・鳥羽桃取

 十四日、アブラメを狙って鳥羽・桃取へ出かけた。アブラメのシーズンには毎年、鳥羽方面へ何回か出かけるが、ここ挑取でも必ず竿を出すことにしている。たいして数は出ないが、30センチオーバーのボンが来る確率が高いからだ。
 午後三持半ころ釣り場へ着いたが、あいにく風が強い。いつものことながらいやなものだ。
 第一投は沖にあるシモリの際へ投げ込んだ。三本目の竿を出し終えてひと息ついていると、シモリの際へ投げ込んだ竿にかすかなアタリ。といっても強い風にゆれている竿先だからわかりにくい。半信半疑で竿を大きくあおってみた。何かついているようだ。なんなく取り込んだのは25センチ級のアブラメ、今年の第一号だった。
 その後何回かアタリらしいものはあったが、冷え込んでいるせいか非常に食いが悪く、なかなかハリにかかってこない。
 周りが薄暗くなりかけたころ、風でゆれている竿に、はっきりそれとわかるアタリがあった。竿先がクンとおじぎをした。次のアタリを待っているとガン、ガンときた。大きく合わせるとがっちりハリにかかった。水面へ浮かせればもうこっちのもの。
 足元ではねるアブラメは軽く30センチをオーバーしている。メジャーを当ててみると34センチもあった。このあと午後十時までねばって20センチ級を三尾追加して宿へ戻った。
 翌朝は午前五特に宿を出た。相変わらずの風だが前日よりはましだ。この日も食いは渋い。ハリまで食い込まずハリ先から出ているエサだけをつついている感じで、アタリが小さくなかなかハリにかからない。それでもそのうち何尾かはものにした。午前十時ごろ、潮が下げに変わったのを機に竿をしまったが、風に悩まされた今回の釣行だった。
今回の釣果は34センチのアブラメだけが光っている感じで、あとは20〜27センチ扱が九尾だった。アブラメはこれから本番だし、天気のよい日にもう一度狙ってみたいと思っている。
(西大阪サーフ・吉本 克己)

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スクラップ  Vol.17

1981年12月  徳島県・津田


 四日、今シーズン初めて徳島の津田へカレイとアブラメを狙って出かけた。以前ほど大型は出なくなったが、一文字、新波止、中波止、イソなど釣り場が広いので魚影が濃くここへ来ればボウズで帰ることはまずない。
日曜日は阪神方面からの釣り人でにぎわうが、この日はウイークデーでもあり、一番渡船に乗ったのはわずか六人。
 このあたりの釣り場はほとんど知らない所がないくらい通いつめたが、この日の釣り場の選定は武田のニイちゃん(船長のことを払はそう呼んでいる)にまかせておいた。最近は釣り人を入れてないので期待十分、と渡してくれたのは私一人がやっとの狭いところ。コガネ虫のエサを一匹刺しにして足もとへ仕かけを落とした。二本目の用意する間もなく大きなアタリだ。サオじりがはね上がるのをつかまえてリールを巻くとかなり重い。てっきりアブラメだろうと思っていたら、大きな口をあけて上がってきたのはガシラだ。このあたりの釣り場にしては大きい方で25センチはゆうにある。その後はガシラの入れ食いが続き、三本目のサオを出すのに三十分ほどかかるありさま。三十〜四十メートル付近に投げていたサオにカレイ独特の糸フケが出来た。アブラメのように頭を振る抵抗はないが、ずっしりとした重量感を楽しみながら姿を見せたのは30センチのカレイだった。ガシラのアタリはひんばんだが、なぜかアブラメが出ない。ガシラが多くてアブラメがエサに食いつく間がないのだろうかなどと思っている矢先、満潮まじか間近になってやっとアブラメがきた。しかし、このアブラメは待ちわびたほどのものではなく25センチ級の中型だ。不思議なものでそれからはなぜかアブラメが続いて来たが、結局五尾しか釣れなかった。いぜんガシラが好調で、中型のクーラーがみるみるうちに埋まっていく。この日は午後零時半ころが満潮だったが、潮が下げに変わると良いはやや落ちて、ボツボツといった具合。サオをしまった午後三時ころにはクーラーがいっぱいになって、中ブタも出来ないほどになっていた。釣果はカレイ31.5センチ以下八
尾、アブラメ31.1センチ以下五尾、ガシラ26.0センチ以下二十六尾だったが、ガシラは23センチ以上の良型が六尾もまじっていた。久しぶりにずつしりと重いクーラーが肩に食いこんだ帰り道だった。
 (西大阪サーフ・吉本 克己)


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スクラップ  Vol.16

1981年12月  大阪協会の納竿大会


全日本サーフ大阪協会の納竿大会が六日、大阪府下から和歌山の新和歌周辺にかけて行われた。早いもので、もう納竿大会が行われるような時期になったのかと思う。
 私は早藤さんら四人と和歌山の水軒の一文字でサオを出した。四人とも全く初めての釣り場。どこで何が釣れるのかも分からないのん気さ。渡船の船頭さんに「カレイの釣れるところへ上げて」というと「一番がエエ」と教えてくれた。
 一番へ上がり、それぞれ外向きに釣り座を決めた。
 波止の内、外側には約二十メートル捨て石が入っている、と聞いていたので、仕かけをその際まで引き、重くなったところで止めておいた。アブラメを釣ってやろうという作戦だ。そんな思いが当たって、、まもなくサオ先を押えこんできた。しかし、これは20センチ級のガシラ。続いて八十メートルラインに投げてあったサオにカレイがきた。26センチ。この日はクラブの例会もかねており、審査は全日本サーフの対象魚二尾の合計長寸で行われる。これで一応審査を受ける資格が出来たわけだ。一人でニンマリしていると、中山さんがサオを曲げて「きてる、きてる」と重そうにリールを巻いている。30センチオーバーのアブラメだ。このあと大鹿さんにも25センチのカレイがきた。
 私たち以外にも投げ釣りをしている人が何人かいたが、この日は潮回りが若潮だったためか、全体的に不調だったようだ。
 午後一時から泉佐野の食品コンビナートで審査が行われたが、大勢の釣り人がほうぼうでサオを出すと、さすがにいろいろな大物が釣れるもので、カレイ、アブラメ、チヌ、エソなどが審査に出されていた。クラブ例会は、それぞれ通いなれたところでサオを出した人たちが、上位をしめた。成績は次の通り。①岡田清62.6(イシモチ31.6、チヌ30.6)=雑賀崎 ②平田克彦59.6(マゴチ41.1、ガシラ18.2)=青岸波止 ③中山周二郎54.3(アブラメ31.3、ガッチョ23.0)=水軒一文字 ④大野健太郎53.8(イシモチ29.9、カレイ23.9)=雑賀崎 ⑤井口照夫51.7(イシモチ28.5、カレイ2.」2)=雑賀崎
 (西大阪サーフ・吉本 克己)

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スクラップ  Vol.15

1981年11月  徳島県小松島

 全日本サーフ主催の全日本力レイ選手権大会が十五日、各地で一斉に行われた。私たちは徳島・小松島会場を選んで参加した。
 午前四時、受け付けをすませた西大阪サーフの二十人はタクシーに分乗して釣り場へ。ほとんどのメンバーが辰巳新田の波止へ行くらしい。混雑するのを予想して、私は佐藤、森岡、千代丸の各氏を誘い、那智川じりをめざした。ところが集まったタクシーの運転手が釣りにくわしく、いろいろ話しているうちに予定を変更、岡川の右岸にある波止へ行くことにした。着いてみるとかなり多い。それでも先端近くに釣り座を決めて竿を出した。第1投は午前五時ごろ。
暗いうちは近くの人がチャリコ釣っている程度で、夜が明けた。
 流れがかなり速く、沖には潮目か出来ている。用をなぎなくなった発光ダイオードを外してているとき、そんな潮目の中に投げ込んで′いた竿に確かなアタリが出た。′
 割合軽く、上かってきたのは25センチ級のカレイ。型は小ざいが私にとっては今シーズン初めてのカレイだ。さあこれから、と意気込んだがあとはサッパリ。千代丸さん
と佐藤さんが20センチクラスのカレイを釣っていたが、付近の人にはカレイは釣れていないようだ。それでは、と波止の際に入れられているテトラの近くを探ってアブラメをねらってみた。しかしこれも20センチクラスの小型ばかり。これでは仕方ガない。ギブアップ。
 午後二時から審査が行われたが、小松島会場で意も大きなカレイは、泉サーフの川口さんが釣った39.5センチ(釣り場は小神子)で、30センチオーバーのカレイは参加者百十八人でわずか五尾だった。釣り場が南に位置しているだけカレイの接岸が遅いのだうつか。それに比べて他魚の部ではエソ、マゴチ、アブラメ、ガッチョなど30センチオーバーのものが十一尾出ていた。トップは西大阪サーフの西村さんが釣ったエソの41センチで、矢野さんのエソ39.3、平田さんのマゴチ37,6と続く。いずれも辰巳新田の波止だった。 この日はクラブ例会もあわせて行われており」審査対象魚は全日本サーフの対庄象魚ニ尾の合計長寸で行われた。

▽成績①西村圭司=69.5センチ(エソ41.0、ガッチョ28.5)辰巳新田波止
   ②矢野敬 =69.1センチ(エソ39.3、ガッチョ29.8)同
③平田克彦=66.1センチ(マゴチ37.6、ガッチョ28.5)同
④井口照夫=58.4センチ(アブラメ29.7、ガッチョ28.7)同
⑤大野健太郎=58.0センチ(ガッチョ30.0、同28.0)同

 (西大阪サーフ・吉本克己)

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